「増えた・減った」で測らない ―― 資産運用の点検に必要な物差し
運用がうまくいっているかどうかを、何を見て判断すればよいのでしょうか。ご相談の場で、このお尋ねをいただくことは少なくありません。多くの場合、最初に確かめられるのは評価額の増減です。前の期より増えていれば安心し、減っていれば落ち着かない。その反応は、ごく自然なものだと思います。ただ、増減というひとつ
運用がうまくいっているかどうかを、何を見て判断すればよいのでしょうか。ご相談の場で、このお尋ねをいただくことは少なくありません。多くの場合、最初に確かめられるのは評価額の増減です。前の期より増えていれば安心し、減っていれば落ち着かない。その反応は、ごく自然なものだと思います。ただ、増減というひとつ
不動産は換金しにくいから、資産としては扱いにくい。そうしたお話を伺うことがあります。必要なときにすぐ現金にできるかという一点で比べれば、たしかにその通りだと思います。ただ、この扱いにくさを欠点として片づけてしまうと、不動産という資産が併せ持っているもうひとつの性質を、見落としてしまうことがあるので
今月の支払いには問題がないのに、五年後、十年後の財務がどうなっているのかは、あまり自信を持って語れない。オーナー経営者の方とお話ししていると、そうした戸惑いをうかがうことがあります。日々の資金繰りは滞りなく回っているのに、長い時間軸で眺めたときの手応えが薄い、という感覚です。多くの場合、それは業績
会社の業績そのものは悪くないのに、手元の資金にはなぜか余裕を感じにくい。オーナー経営者の方から、そうしたご相談をいただくことがあります。法人にある資金と、ご本人やご家族の資金。帳簿の上では分かれていても、実際の判断の場面では、その境目が曖昧になりがちです。どこにいくら置いておくべきか、いつ動かして
資産運用と聞くと、多くの方が「いかに増やすか」を思い浮かべます。利回り、値上がり益、話題の投資先——。情報があふれる時代だからこそ、私たちはつい「何に投資すべきか」という問いから入りがちです。しかし、長く資産と向き合ってきた立場から申し上げれば、本当に大切なのは順序です。「何に投資するか」