借入を「減らすべきもの」と決めてしまう前に ―― 資産と負債を一体で見る
決算書を前にしたとき、まず借入金の残高に目が向く。減らせるのなら減らしておきたい。そうしたお気持ちを、私たちはたびたび伺います。借入は返すべきものであり、少ないほうが安心できる。その感覚は、おそらく誤りではありません。ただ、残高という一つの数字を見つめているあいだ、私たちは同じ紙の反対側にある資産
決算書を前にしたとき、まず借入金の残高に目が向く。減らせるのなら減らしておきたい。そうしたお気持ちを、私たちはたびたび伺います。借入は返すべきものであり、少ないほうが安心できる。その感覚は、おそらく誤りではありません。ただ、残高という一つの数字を見つめているあいだ、私たちは同じ紙の反対側にある資産
財務戦略という言葉は、資金をどう集めるか、借入をどう組み立てるかという話として受け取られることが多いように感じます。けれども実際にご相談をお受けしていると、数字そのものよりも、その数字がどのように伝わっているかで話の進み方が変わる場面に、たびたび出会います。同じ内容の決算であっても、何を添えて説明
今月の支払いには問題がないのに、五年後、十年後の財務がどうなっているのかは、あまり自信を持って語れない。オーナー経営者の方とお話ししていると、そうした戸惑いをうかがうことがあります。日々の資金繰りは滞りなく回っているのに、長い時間軸で眺めたときの手応えが薄い、という感覚です。多くの場合、それは業績
会社の業績そのものは悪くないのに、手元の資金にはなぜか余裕を感じにくい。オーナー経営者の方から、そうしたご相談をいただくことがあります。法人にある資金と、ご本人やご家族の資金。帳簿の上では分かれていても、実際の判断の場面では、その境目が曖昧になりがちです。どこにいくら置いておくべきか、いつ動かして