分散とは、数を増やすことなのでしょうか ―― 配分を決める前に

分散しておきましょう、という言葉はよく耳にします。ご相談の場でも、いくつに分けているか、どのようなものを組み合わせているかというお話から始まることがあります。ただ私たちは、分散という言葉が、持っているものの数を数える作業として受け取られてしまう場面が少なくないように感じています。数が増えても、同じ

「良い立地」という言葉が、判断を止めてしまうことがあります

駅からの距離、人の流れ、周辺の再開発。不動産を検討する場面では、まず立地の良し悪しが話題になります。ご相談をいただくときも、「この場所はどうでしょうか」という問いから始まることが少なくありません。ただ、立地そのものに点数をつけられるわけではない、と私たちは考えています。同じ場所でも、何に使うのか、

「増えた・減った」で測らない ―― 資産運用の点検に必要な物差し

運用がうまくいっているかどうかを、何を見て判断すればよいのでしょうか。ご相談の場で、このお尋ねをいただくことは少なくありません。多くの場合、最初に確かめられるのは評価額の増減です。前の期より増えていれば安心し、減っていれば落ち着かない。その反応は、ごく自然なものだと思います。ただ、増減というひとつ

不動産の「換金しにくさ」は、欠点なのでしょうか

不動産は換金しにくいから、資産としては扱いにくい。そうしたお話を伺うことがあります。必要なときにすぐ現金にできるかという一点で比べれば、たしかにその通りだと思います。ただ、この扱いにくさを欠点として片づけてしまうと、不動産という資産が併せ持っているもうひとつの性質を、見落としてしまうことがあるので

資金繰りと資産形成をつなぐ、財務の「二つの時間」

今月の支払いには問題がないのに、五年後、十年後の財務がどうなっているのかは、あまり自信を持って語れない。オーナー経営者の方とお話ししていると、そうした戸惑いをうかがうことがあります。日々の資金繰りは滞りなく回っているのに、長い時間軸で眺めたときの手応えが薄い、という感覚です。多くの場合、それは業績

資金の「置き場所」は、増やす前に決める ―― 法人と個人の資産を整理する順序

会社の業績そのものは悪くないのに、手元の資金にはなぜか余裕を感じにくい。オーナー経営者の方から、そうしたご相談をいただくことがあります。法人にある資金と、ご本人やご家族の資金。帳簿の上では分かれていても、実際の判断の場面では、その境目が曖昧になりがちです。どこにいくら置いておくべきか、いつ動かして

資産運用とは「増やす技術」ではなく「守り、託す設計」である

資産運用と聞くと、多くの方が「いかに増やすか」を思い浮かべます。利回り、値上がり益、話題の投資先——。情報があふれる時代だからこそ、私たちはつい「何に投資すべきか」という問いから入りがちです。しかし、長く資産と向き合ってきた立場から申し上げれば、本当に大切なのは順序です。「何に投資するか」

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